フィリピンはバナナがとても安くて美味しいです。フィリピン産バナナってよくあると思いますが、実際にフィリピンに来ると市場に「バナナ屋」があるぐらいで、ぱっと見わかるだけでも最低5種類ぐらいの大きさ・太さ・形の違うバナナがこれでもかというぐらい並んでいます。日本で食されているのはキャヴェンディッシュ種といういちばん当たり障りのないやつで、逆にこちらではあまり見かけません。皮をむくとオレンジ色の「ラカタン」、小さな「セニョリータ」、調理用の「サバ」などいろいろあるのですが、私のお勧めは「ラトゥンダン」。口に入れた瞬間に和梨や葡萄のような香りがふわーと広がって、「バナナって果物だったんだ!」と再認識させてくれます。ちなみにバナナはお通じにいいといいますが、このラトゥンダンは便秘になりやすいそうです。そんなバナナ。
ところで、日本語でも意味を知っていると思っていた言葉が辞書で調べてみたら違った!っていうことありますよね。私も今回の記事を書こうと思って一応ネットで調べてみたら、会話の中で出てきて想定していた意味と違った!そんなバナナ!となっているところです。
さて、何故バナナの話をしているかというと、便秘を恐れながらもラトゥンダンバナナが美味しすぎてばぐばぐと食べていたところ、皿の上に皮の山ができていました。これを放置しているとさすが南国、コバエがたかってきます。さすが英語ではfruit flyと呼ばれるだけはあって、ちゃんと仕事をしますこのハエたち。さてハエは置いておいて、この皮の山こそがheap(ひーぷ)です。そう、山は山でもマウンテンではないのです。
この記事を書くために調べるまではお皿に盛った塩とか、薬包紙の上のミョウバンとかのような小さな山だけがheapなんだと思っていたのですが、辞書的な定義では洗濯物の山とか、ごみの山とか、なんかこう「雑然とつみあがって山っぽくなっているもの」を指すようで、かなり大きくてもheapと呼ぶようです。ちなみに、積み上げたりして山を作る意の動詞としてもheap (もしくはheap up)が使えるようです。つい先日が十五夜でしたが、月見団子を綺麗に積み上げるのもheap upというようで、「雑然と」というものの基準がいまひとつ良くわかりませんね。綺麗につみあがっているのはpile(ぱいる)というそうです。こちらの方がなじみのある単語でしょうか。もうちょっと感覚をつかみたい方はこちらの画像検索をどうぞ。
ところで、大体新しく覚えた表現は24時間以内に最低1度は使うことで一発で定着させるようにしているのですが、既に十五夜が過ぎてしまったので次にheapを使う機会が思いつきません。お菓子のheapを作るために年甲斐もなくTrick or Treatをしにいくのでしょうか。クリスマスツリーの下にプレゼントのheapが、なんて西洋の映画にしか出てきませんし、お年玉のheapもあげる側に回ってしまったため望み薄です。あ、そういえば洗濯物たたんでなかった。
さて、このブログが駄文のheapにならないように今回はこのあたりでやめておきます。またしても台所脱出ならず、次回こそは・・・
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ちなみにバナナのマウンテンはこちら。